2026/09/21 18:33
今日は新着からこんな一枚を。
50年代アメリカの歌手・女優・キャバレースターとして多方面で活躍したアーサ・キットが歌うカタコト歌謡。
日本の童謡「證誠寺の狸囃子」のヘンテコ・カバーです。
銅鑼と中国テイストな雰囲気で始まり、ビッグバンドの演奏に、7か国語も話せるというアーサの舌を巻いたような独特の歌唱が光ります。

”しょ・しょ・證誠寺 證誠寺のアライグマ
彼はいつも腹ペコ だから「コイコイコイ」と歌う
頭とお腹をこする こすってお腹をポンポンポン
マケルナとマカロニ 朝はジェリービーンズとピンク
コイコイコイ 彼が言うのは「コイコイコイ」”
適当に訳しましたが、歌詞もリズム重視の適当な語呂合わせ。
アメリカでは狸は馴染みがなく、アライグマが多いため差し替えられています。
こちらは84年の再発盤、アサヒビール生とっくりのCFに起用されたことで再リリースされました。
ジャケはセクシなー生とっくりガールズたち。

そもそもの初出は1955年にアメリカでリリース。

その後日本では62年にビクターから。
カップリングは日系アメリカ人女優・高美以子、57年にマーロン・ブランドと共演した同名映画「サヨナラ」の主題歌です。

70年にはRCAから再発。
ゴールド・スタンダード・シリーズは50年代~の所謂オールディーズ・ヒットを抱き合わせてカップリングしたもの。

さらに童謡の起源まで遡ってみましょう。
千葉県木更津市の證誠寺に伝わる狸伝説に着想を得た、童謡作詞家・野口雨情が1925年に曲を発表しました。
作曲家・中山晋平が音楽をつけ、29年に童謡歌手・平井英子が歌いSP盤でリリース、戦後から60年代までにロングヒットを続けました。


「證誠寺の狸伝説」は群馬県「分福茶釜」や愛媛県「八百八狸物語」と並び、日本三大狸伝説の1つとされています。
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その昔、證誠寺の辺りは”鈴森”と呼ばれ、鬱蒼として薄暗く妖怪が出ると噂されていた。
してその妖怪は狸たちが化けていたのであった。
新しく寺にやって来た和尚はその妖怪に驚かず、狸たちは和尚を驚かせようとある策を思いつく。
ある晩、庭の騒がしさに和尚が起きると、数十匹の狸たちが腹を叩いてポンポコと歌い踊っていた。
それを見てつい楽しくなった和尚も、自慢の三味線を持ち出し弾き倒す。
狸たちも負けじと腹太鼓を叩き、和尚と狸の音曲合戦は三日三晩続いた。
しかし4日目の晩、待てども狸たちが現れず不思議に思っていた和尚。
翌朝になると、大狸の腹が破れて死んでしまっていた。
和尚は丁寧に弔ってやった。
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ちょっと悲しい物語でした。
童謡の舞台になった證誠寺には童謡記念碑があるとのこと。


スタジオジブリの「平成狸合戦ぽんぽこ」を思い出しましたが、やはり證誠寺の伝説も参考にされてるんでしょうね。

