2026/03/21 18:11
「ふ」行は大スターが多いですね、ではどうぞ。

フォーリーブス『ふたりの朝』¥400
初期ジャニーズを盛り上げたビッグ・アイドル、フォーリーブスの73年シングルです。
“オズモンズとフォーリーブスの友情から生まれた話題作”とのことで、アメリカのファミリーポップグループ、オズモンド・ブラザーズのアラン・オズモンドからの提供曲。
両面ともこの時期のアイドル歌謡にはなさそうな、ちょっと捻くれたメロディラインが良い味出してるソフト・サイケ歌謡。
B面はアラン、メリル・オズモンド作曲、そして編曲はGS好きにはマストな森岡賢一郎。
フェイザーのかかったコーラスに編曲の技が光ってます。
代表曲「ブルドッグ」に始まり、ファンキーめな曲が人気のフォーリーブスですがちょっと抜け穴シングル。

藤圭子『みちのく小唄』¥300
デビュー当時からその美貌とそれとは裏腹なハスキーボイスで、恨みつらみな演歌、所謂”怨歌”で一世を風靡した、藤圭子の71年シングル。
青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島と東北地方の地名が登場する、ご当地歌謡です。
美川憲一「柳ヶ瀬ブルース」のように一か所について歌うご当地歌謡と、この曲のように各地の地名が出るご当地歌謡とありますが、各地系は旅情が感じられます。
お金さえかければビクター、クラウン、東芝など各大手レコード会社から自主委託盤をリリースできた当時は、各地でご当地歌謡が量産されました。
ご当地自主盤マニアも存在するちょっとニッチでディープなご当地歌謡の世界です。
B面は「郡上踊り」「阿波踊り」に並び日本三大民謡でもある福島県民謡『会津磐梯山』。
石坂まさをに師事し怨歌の道を極めた藤圭子の歌う民謡は、そりゃもう聞き応え抜群です。

布施明『布施明のおもいで』¥400
66年リリースの4曲入りコンパクト盤、60年代歌手の実はお得なコンパクト盤シリーズのひとつです。
B面のカバーポップス2曲はこの盤にのみ収録、というのがお得ポイント。
ちなみにB1「悲しき願い」はニーナ・シモン、B2「貴方にひざまづいて」はイタリアのカンツォーネ歌手ジャンニ・モランディのカバーです。
表題曲「おもいで」は平尾昌晃のカバーでオリジナルは61年、元々ロカビリー歌手だった平尾昌晃が本格的に作曲家へ転向するきっかけとなった曲でした。
A2「涙のギター」はすぎやまこういち作曲、65年に寺内タケシとブルー・ジーンズがインストver.でリリースしており、それに歌詞をつけたもの。
布施明ver.はエレキ・ビートな感じに仕上がっています。
同年に尾藤イサオ、紀本ヨシオもリリースしているみたいなので競作盤かなと思いますが。
後にスプートニクス、ベンチャーズにもカバーされます。

舟木一夫『一心太助 江戸っ子祭り』¥200
青春歌謡の大スター、舟木一夫の67年シングル。
主演をつとめた同タイトルの東映映画主題歌です。
主役・太助の威勢の良い台詞から、和太鼓と篠笛の軽快なリズム・ダジャレ歌謡。
ダジャレ歌謡といえばやはり小林旭「自動車ショー歌」「恋の山手線」ですが、舟木一夫もありました。
「恋の山手線」的アプローチで、映画にも登場する数寄屋魚河岸や、深川八幡宮、湯島天神、内藤新宿、鬼子母神など江戸・東京の地名を使ってうまいこと歌います。
今作はそれまで日活の青春歌謡映画スターだった舟木一夫初の時代劇で、なんと一人二役で演じました。
ヒロイン役に藤純子、落語でも頻出する魚河岸が舞台の舟木一夫が歌って暴れる痛快娯楽時代劇。

フランク永井『13,800円』¥4,500
71年アンコール盤、SP時代の曲を7インチで再発したものです。
両面ともシングル盤としてはSP盤かこのアンコール盤しか存在しない、と思われます。
「13,800円」は57年の曲、ちなみにこの値段は当時の大卒初任給の平均額らしい。
B面「16トン」は56年、アメリカのドゥーワップ・コーラスグループ、プラターズの日本詞カバーです。
原曲の雰囲気のままなアレンジですが、間の区切りの部分に指パッチンでリズムを刻むところがありとてもムーディ。
そもそもかなり無音の瞬間、空間のあるジャズ・ムード曲ゆえ、プラターズの低音に負けず劣らずなフランク永井の低音を存分に生かした素晴らしいカバーです。
