2025/12/16 17:37
当店イチオシ、というか全歌謡ファン必聴の内山田洋とクールファイブ特集です。
はっきり言います、ただの歌謡曲ではありません。
内山田洋の作曲センスと前川清の才能がかけ合わさったスーパーグループ、洋楽的アプローチもある多彩な楽曲たち。
特に前川清の表現力には度肝を抜かれること間違いなし。
かつて藤圭子も言っていました「前川さんは日本で一番歌がうまい。」
あんな棒立ちでどこからそんな声が出るのでしょう。
LP『欽ちゃんもドンとやってみよう!内山田洋とクールファイブショー』で欽ちゃんにも負けじと魅せるトークも。
そんな魅力たっぷりの内山田洋とクールファイブ、全在庫36点アップしましたがその中からおすすめ盤6点になんとか絞ってみました、年代順にご紹介します。

『逢わずに愛して』¥300
69年リリースの3rdシングル。
B面がArr.森岡健一郎による隠れ和ボッサ曲です。
終始ジャジーなピアノがバックで奏でられ、いつもは「わわわわー」なイメージのクールファイブのコーラスもやはり「トゥトゥトゥ」や「パヤパヤ」に。
3枚目ではまだまだコーラスの宮本さんもフサフサです。

『愛の旅路を』¥300
70年リリースの4thシングル。
ディープ歌謡の王者、藤本卓也による作曲です。
藤本卓也曲にしてはかなり美しくまとまったムード歌謡。
またもやバックでジャジーなピアノの奏でる、ベタな良曲です。
ジャケも時代を投じたサイケな感じのスケスケに。

『愛のいたずら』¥200
70年リリース6thシングル。
この曲、前川清史上最もうねったボーカルなのでは。
それというのは、前シングル『噂の女』は元々森進一に提供するはずが断られたために回ってきた曲らしいのです。
この頃森進一がかなりねっとりした歌唱法でヒットを飛ばしており、それに倣ったような形で『噂の女』は歌われているのだとか。
そしてその次のシングルがこれ。
Bメロから激揺れビブラート、サビキメ前の思いっ切りブレス音にも注目してください。
キメは激情の泣きボイスから語尾のロングうねり。
何回聞いてもこっちまで眉間にシワが寄ります。

『恋唄』¥300
72年リリース、B面が鈴木邦彦による和ソフトロック歌謡。
ジャジーなピアノと、トランペットの目立つブラスアレンジが華やかで、クールファイブも「シャラララ」とソフトなコーラスで彩ります。
揃えたスーツで並ぶもの素敵ですが、メンバーで色の違うスーツのジャケはお洒落度が桁違いです。

『そして, 神戸』¥300
72年リリース、浜圭介作曲。
この曲は演奏が肝です。
さりげないパヤパヤコーラスに、Aメロからバックに啼きのファズギター、中間キメのドラムブレイクもたまりません。
ハードな演奏に負けじと前川清もサビでのがなり声と、一瞬のファルセットのような、わざと声裏返してるのスキルなんですかね、だとしたら末恐ろしい。
松崎しげるにも「エマニエル夫人」パロディかのようなジャケありますが、前川清もばっちり座ってます、藤椅子。

『魅惑・シェイプアップ』¥400
とにかくジャケが可愛いすぎる!何ですかこの自転車は。
こちらは資生堂ver.のジャケもありますが断然こっちですね、ムードコーラス界一のキューティジャケでしょう。
年代飛んで80年リリース、ゴダイゴのタケカワユキヒデによる洋楽テイストむんむんのお洒落曲。
スローテンポなドゥーワップ、英詞も一部あり。
前川清もソフトに歌い上げ、いつものクールファイブとは一味違います。
