2025/12/15 17:28

個別コーナーのある定番ビッグアーティストを「あ」行から順番に出品しています。

まだ「い」です、先は長い。
最近の出品分から特におすすめ盤をご紹介。


青江三奈『眠られぬ夜のブルース』¥500

ブルース演歌の女王、青江三奈の67年3rdシングル、浜口庫之助によるムード歌謡です。
イントロからいきなり「ああ〜」という身悶えと口笛がかなり怪しい雰囲気。
ドスの効いた低音ため息ボーカルが炸裂し、合間に差し込まれる謎の「いや〜」というセルフコーラスに、「ドアが気になる、気になる、気になる」と繰り返される深いリバーブ。
そもそも代名詞とも言える『伊勢佐木町ブルース』がシュビドゥバフェロモン歌謡で最高なのですが、そんな青江三奈のブルースシリーズの中でも随一のディープさを誇る一枚。
発色の良いベルベットが目を引くジャケも素晴らしい。



アリス『狂った果実』¥300

今日は全国各地のジャンク品コーナーで顔馴染みのこちらをご紹介しちゃいます。
開店準備で「あ行」からひたすら定番物を聞いて値付けしまくっていたら発見してしまいました。
B面がまさかの和ボッサ!
アリスもやっていたとは、、、B面隠れ過ぎ名曲に認定しました。
波の効果音から始まり、ボサノバリズムのギターカッティングとエレクトリック・ピアノがムーディに絡み合います。
いつもは骨太な堀内孝雄のボーカルもとっても柔らかい。
作曲はドラムスの矢沢透によるもの。
80年リリースのためボッサブームはとっくに過ぎ去っていますが
見飽きた定番レコードたちにも焦点を当てて推薦していきたいです



五木ひろし『待っている女』¥500

ディープ歌謡マニアにはお馴染み、幻の名盤解放同盟でも紹介されたポップス演歌シリーズ第二弾です
藤本卓也による豪快なアレンジがボーカルとマッチしているようなしていないような。
サイケなオルガンから始まり、「ヘヘイヘイ」の女性コーラスが無駄にファンキーで、背後にひっそりファズも。
そして間奏のトランペットの高音ソロがものすごいインパクト。
サイケファンキーグルーヴな『夜汽車の女』と双璧をなす一枚です。



伊東ゆかり『愛して愛して』¥400

69年リリース、B面「愛するあした」が東海林修による和ボッサ曲です。
東海林修と伊東ゆかりといえば、伊東ゆかりとグリーンジンジャー
名義での和ソフトロック名盤『LOVE』が必聴アルバムですが、こちらも捨てがたい。
東海林修による格調高いストリングスアレンジが絶品です。



伊東ゆかり『もう一度』¥300

伊東ゆかりの和ボッサ曲は80年リリース松山千春作曲の『もう一度』もあります。
70年代後半あたりから伊東ゆかりのジャケはエレガンスな傾向にありますね。
松山千春のシングルにもまた隠れ和ボッサあったのでいつか紹介します、あ行からやってますのでいつになるかわかりませんが。



井上陽水『御免』¥400

74年『二色の独楽』からのシングルカット。
小気味よいギターカッティングのグルーヴ歌謡なのですが、さすがの井上陽水、歌詞が気になります。
せっかく来てくれたけど何にもなくて御免、家内はいないので目玉焼きくらいは僕が作るけど、何にもなくて御免、という、ちょっとデビッド・バーンを思い出しましたが。
B面はサイケGSの元モップスメンバー星勝アレンジによるファンキーな一曲。
井上陽水の曲は星勝編曲が多いです。
余白を含んだベースとギターの絡み合いがかっこいいです。
両面良曲のダブルサイダー盤、ジャケもモノクロアフロで雰囲気あります。